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2025/04/02 00:51
【制作秘話】
今回開発のヒントとなったのは、
1950年代前後にOMEGAの
ドレススポーツモデルに採用された
ヴィンテージストラップです。

※1950年代当時のストラップ(非売品)
真っ先に目が向かうのは、
大きく膨らんだストラップの縁取り
”ヘリ返し”の存在です。

このヘリ返し構造は1940年代後半から
形を変えながら10年ほど採用された
独自の意匠として認知されています。
当時Seamasterといった主力モデルと共に
広告を飾った象徴的なデザインでもあります。
広告を飾った象徴的なデザインでもあります。

一見大胆に見えるこのヘリ返しは、
金属と革という相容れない材質である
時計とストラップに一体感と連続性を
もたらす存在でした。
もたらす存在でした。
特に当時デビューしたばかりであった
『Seamaster』とのマッチングは
今なおヴィンテージ好きの心を虜にしています。
今なおヴィンテージ好きの心を虜にしています。

※当時のフル・オリジナル状態(非売品)
この仕様は現在のOMEGAや
ベルトメーカーでは採用されていません。
技術的な問題やコスト面、
現代時計とは不釣り合いな構造や
キャラクター、
現代技術で再現するとどうしても
野暮ったくなってしまう点も、
野暮ったくなってしまう点も、
再現に大きく影響していると思います。
初期タイプでとしてよく知られるのは、
1950年代中期に見られた
稔(ねん)と呼ばれる縁取りで
装飾された仕様ですが、
当店では敢えてそれより更に
古いデザインを採用しています。
1950年代中期に見られた
稔(ねん)と呼ばれる縁取りで
装飾された仕様ですが、
当店では敢えてそれより更に
古いデザインを採用しています。

※この捻タイプは当時の資料も豊富です。
他にもコバ仕上げと呼ばれる、
切りっぱなしの縁を磨いた
仕様なども存在しました。
他にもコバ仕上げと呼ばれる、
切りっぱなしの縁を磨いた
仕様なども存在しました。

※ヘリ返しをしない、コバ仕様(非売品)
対して当店が着目したのは、
前述の1950年代初期の仕様です。
こちらは柔らかな皮革を限界まで
薄く漉(す)いたドレッシーな表現と、
細糸による繊細なステッチワークが
大きな特徴です。
対して当店が着目したのは、
前述の1950年代初期の仕様です。
こちらは柔らかな皮革を限界まで
薄く漉(す)いたドレッシーな表現と、
細糸による繊細なステッチワークが
大きな特徴です。

その皮革の選択も相まって
ストラップ本体は驚くほど軽く、
羽の生えたようなと形容したくなる
装着感が持ち味でした。
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しかし、当店は当時のストラップを
”未完”の製品と捉えています。
当店はその初期型ストラップの
デッドストック品を複数本入手しました。
これらを分解し製法の特徴や
弱点を分析する中で、
当時の設計者が意図したであろう
デザインの意味が見えてきました。
同時に、その設計意図を実現するには
致命的な要素が当時製品に不足していた
ことも明らかになりました。

この初期型ストラップは
優れた設計思想を持ちながらも、
採用素材や縫製・技術面などに
問題を抱えたまま販売されていた。
ということです。
設計者が想定したであろう
耐久性を持たせる様々な工夫が
機能しないまま、
結果としてイミテーション(模倣)
で終わってしまったのは、
残念な結果だったと思います。
実際、このストラップは脆弱な
耐久性が原因で殆ど現存していません。

今回の開発ではこれらの
課題を縫製にフィードバックし、
現代の技術と本来の設計意図を
照らし合わせながら再構築し、
『もう一歩先』を目指しました。
課題を縫製にフィードバックし、
現代の技術と本来の設計意図を
照らし合わせながら再構築し、
『もう一歩先』を目指しました。
つまり、今回の【Axiom】の開発は
当時の仕様の『再現』ではありません。
当時の仕様の『再現』ではありません。
オリジナル品を本来あるべき姿、
完成に導くために始動したプロジェクトです。

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次回はAxiomの製品仕様について
細かく説明してまいります。
細かく説明してまいります。
Axiom by White Kings