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2025/04/02 01:21

仕様説明】

『Axiom Origin』では、
未完の作品を現代に甦らせると同時に、
腕に着用した際の快適性、
何より『格好良い』を実現するため、
様々な試みを投入しています。

ストラップの縁取りは、
当時のオリジナル仕様を踏襲し、
ふっくらと曲線を描く
『ヘリ返し』を採用しています。



当時の初期型ストラップは、
尾錠を留める穴周辺真っ先に裂けました。
※開発初期でも同じ問題が発生しました。

Axiomの設計ではこのヘリ返し自体を
耐久の”要”として機能させています。




この構造を実現するには、
皮革を限界まで薄く漉(す)く
必要がありますが、
薄く漉けば漉くほど革自体の
耐久性も低くなるジレンマを
はらんでいます。

Axiomは設計と素材のマッチングを
徹底することで問題を解決しています。

当初は『ここまで漉くと破れるだろう』
と技術者にも危惧された中、
試作を繰り返すことで造形美と機能美が
共存する唯一無二のプロダクトが
完成しました。





Axiomは耐久性を維持するため
国内の革製品専門職人の
ハンドワーク(手縫い)によって
丁寧に縫製されています。

製造工程において
ミシン縫製は
採用しておりません。




手縫いは縫製強度を上げると当時に、
細かな作り込みに対応できます。
その縫いの特性上万が一着用中に
糸が切れてしまっても解(ほつ)れが
広がりにくいという利点もあります。

手間のかかる面倒な製法のため、
依頼できる職人探しで数年を要してしまいました。
単にこちらの要望通りに作るのではなく、
製作を一緒にブラッシュアップできる
プロ集団と関係性を築けたことを
当店も大変嬉しく思っています。

このAxiomは、
堂々としながらも敢えて繊細さを
感じる手縫いピッチを目指しました。
手縫いと言えば太い糸とカジュアルな
ステッチで『らしさ』を強調する
作品が多いですが、
当店は敢えて真逆のスタイルを
取り入れました。



ステッチ糸も皮革と同系色とし、
カジュアル要素を極力抑えています。

ディティールに存在感があるため、
ベルトが主役として悪目立ちしないよう
『あらゆるヴィンテージに馴染むこと』
を想定しました。



これは当時のOMEGAの腕時計が
スポーツとドレス要素を兼ね備えた
オールラウンドなキャラクターであった
事も大いに意識しています。



結果として、デザインソースとなった
1950年代のモデルのみならず、
幅広い世代・ジャンルの時計に
違和感なく溶け込む、
懐の深いキャラクターとなりました。




剣先は
U型、あるいはラウンド型と呼ばれる
緩やかにカーブしたデザインです。



一般的な『ボート型』と呼ばれるデザイン
(先の尖った形状)より柔らかな印象です。

大きく膨らむヘリ返しの影響で、
剣先のカーブは手縫いでしか
縫うことができません。
※当時OMEGAは特注の産業ミシンを
所有していたようですが始末の荒さが目立ちます。

思い切って手縫いを採用したことで、
ミシンでは実現が難しい攻めた
縫い込みが実現できました。



型紙はモデル名と同じ
【Axiom/1】を使用。

この特徴的なディティールが
SeamasterやConstellationに
とっての出発点であり、
『このベルトを合わせること自体が格好良い』
と認められる存在になるように、
”公理”という意味を込めています。




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次回はAxiomが目指した『着用感』
についてお話してまいります。

Axiom by White Kings